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2021.08.23
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【会長ブログ 「経営の勘所」 第3回】


 ❖自己改革の出発点は自分を知ることから


株式会社日本マネジメント協会東部 会長 大内 光郎

 

 日本はいま確かに危機である。


不安、不満、不信が渦巻き、どうしても悲観的になりやすい。


危機意識はなんとかしなければならないというプラス思考だが、悲観主義は消極的なマイナス思考であり不安主義とでも言おうか。


つまり、不安感と危機感は違うのである。


人は苦境に立つと必ず闘争か逃走(fight or flight)のどちらかを選ぶと言われるが、わが国では逃走を選ぶ悲観主義者が多い気がするがどうであろう。


行動特性を分析するDiSC®手法によると、行動を起こすのが速く自発的でリスクを負うD(主導)型社員は、日本人は10%、アメリカ人は36%、ドイツ人は40%を占める。


行動を起こすのが遅く非自発的でリスクを負わないS(安定)型社員は、日本人は40%、アメリカ人は16%、ドイツ人は8%というデータがある。日本人は、腰が重く非自発的で安定志向が強い傾向にあるということを示す(S型は粘り強い、方法重視、傾聴と言う特徴を併せ持っている)。


議論より実践が必要ではあるけれど、そもそも議論が少な過ぎる、議論が上滑りで浅くなる、意見が出ない、言わない、議論しても決定は他力的ということが実態のようだが、これはD型幹部が少なくS型幹部が多いからでもある。


多くの会社では、本部からの画一的指示ではなく現場管理者の意思決定を尊重するようになって来たし、拠点の月次決算は当たり前になっているが、経営者に言わせると『戦略発想がない、利益意識が弱い、やり方を変えられない、会社がなんとかしてくれると思っている、まだまだ自立していない』ということになる。


努力したけど赤字でしたでは済まない。従来と同じ事をしていたのでは業績は上がらないし厳しさも職場を盛り上げることも必要。


何かを変えるとは結局は自分を変えることであるが、DiSC®分析をして自分を知ること(自己理解、自己認知)が自己改革への出発点である。

 

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