【会長ブログ 「経営の勘所」 第16回】
❖今さら聞けない「コーチング」とは何だ?(第6章)
株式会社日本マネジメント協会東部 会長 大内 光郎
Ⅵ.部下への質問の例 : 『出張の成果について』
好ましくない例
好ましい例
上司 「出張どうだった?」
部下 「はい。桜はもう終わったけど八重桜ですかね、ところどころ咲いているのを見かけました。夜は寒かったですね…」
上司 「桜はどうだっていいよ。何か見込みが出てきたかを聞いてるんだよ」
部下 「あ、すみません。今ひとつですね」
上司 「いまひとつ?出張先で何やっていたんだよ」
部下 「ええ、それなりに仕事はしたのですが」
上司 「具体的に何をやったの?」
部下 「ええ、先日皆で作成した企画書を渡して説明しました。関心は示すんですがそれ以上の反応となると今ひとつ…」
上司 「ふうん。反応が今ひとつではね。ちゃんと説明出来たの?」
部下 「ええ、なんとか」
上司 「なんとかでは困るんだよ。本当に説明出来たの?ベテランだってあの説明は簡単ではないのだよ」
部下 「そう言われればそれまでですけど」
上司 「そう言われなくたってそうだよ」
部下 「………」
上司 「そう。桜はどこも今年は早すぎたね。朝晩は結構寒いしね。ところで何かイイ話あった?」
部下 「いい話となると今ひとつですね」
上司 「いい話に近いのでも遠いのでも何でもいいから聞かせてよ」
上司 「ああそう。関心示すならいいじゃないか。何に関心があったの?」
部下 「ええ、新しい切り口だということと、ライバルから同じような提案はないと言っておりました」
上司 「それはいいね。しかし、それ以上の反応がないということは、何か支障があるのだろうね。君は何だと思う?」
部下 「ええ、予算はあると言っていましたから、時期とか対象ですかね?或いはニーズが違うのかも知れないですね」
上司 「なるほど。では君ならどうする?」
部下 「他にもあるかも知れませんのでフォロー訪問しながら聞き出します」
上司 「うん。先ずそうしてみてくれ」
部下 「はい。そのようにします」
A.『新しい切り口』 『ライバル』 『予算。対象と時期』 『ニーズが違う』について、もう少し掘り下げると、より具体的な姿が浮かび上がる。
ポイントは、詰問にならないように。そして傾聴することである。
【会長ブログ 「経営の勘所」 第16回】
❖今さら聞けない「コーチング」とは何だ?(第6章)
株式会社日本マネジメント協会東部 会長 大内 光郎
Ⅵ.部下への質問の例 : 『出張の成果について』
好ましくない例
好ましい例
上司 「出張どうだった?」
部下 「はい。桜はもう終わったけど八重桜ですかね、ところどころ咲いているのを見かけました。夜は寒かったですね…」
上司 「桜はどうだっていいよ。何か見込みが出てきたかを聞いてるんだよ」
部下 「あ、すみません。今ひとつですね」
上司 「いまひとつ?出張先で何やっていたんだよ」
部下 「ええ、それなりに仕事はしたのですが」
上司 「具体的に何をやったの?」
部下 「ええ、先日皆で作成した企画書を渡して説明しました。関心は示すんですがそれ以上の反応となると今ひとつ…」
上司 「ふうん。反応が今ひとつではね。ちゃんと説明出来たの?」
部下 「ええ、なんとか」
上司 「なんとかでは困るんだよ。本当に説明出来たの?ベテランだってあの説明は簡単ではないのだよ」
部下 「そう言われればそれまでですけど」
上司 「そう言われなくたってそうだよ」
部下 「………」
上司 「出張どうだった?」
部下 「はい。桜はもう終わったけど八重桜ですかね、ところどころ咲いているのを見かけました。夜は寒かったですね…」
上司 「そう。桜はどこも今年は早すぎたね。朝晩は結構寒いしね。ところで何かイイ話あった?」
部下 「いい話となると今ひとつですね」
上司 「いい話に近いのでも遠いのでも何でもいいから聞かせてよ」
部下 「ええ、先日皆で作成した企画書を渡して説明しました。関心は示すんですがそれ以上の反応となると今ひとつ…」
上司 「ああそう。関心示すならいいじゃないか。何に関心があったの?」
部下 「ええ、新しい切り口だということと、ライバルから同じような提案はないと言っておりました」
上司 「それはいいね。しかし、それ以上の反応がないということは、何か支障があるのだろうね。君は何だと思う?」
部下 「ええ、予算はあると言っていましたから、時期とか対象ですかね?或いはニーズが違うのかも知れないですね」
上司 「なるほど。では君ならどうする?」
部下 「他にもあるかも知れませんのでフォロー訪問しながら聞き出します」
上司 「うん。先ずそうしてみてくれ」
部下 「はい。そのようにします」
Q.好ましい例の中で、もっとチャンクダウン(深掘り)すべき個所はどこか?
A.『新しい切り口』 『ライバル』 『予算。対象と時期』 『ニーズが違う』について、もう少し掘り下げると、より具体的な姿が浮かび上がる。
ポイントは、詰問にならないように。そして傾聴することである。