【会長ブログ 「経営の勘所」 第17回】
❖今さら聞けない「コーチング」とは何だ?(第7章)
株式会社日本マネジメント協会東部 会長 大内 光郎
Ⅶ.コーチングプロセスの例
プロセス
質問の例
現状把握
「最近、○〇の状況はどうなっているの?」⇒「まあなんとか」⇒「なんとかって?もう少し詳しく教えてくれないかな?」⇒「ええ、実は現状は●●なんです」⇒「●●ってどんなこと?」⇒「△△ですね」⇒「△△か。具体的にはどんなことかな?」⇒「先日もお話した例の件です」⇒「なるほどね、▲▲については何かないのかな?」⇒「▲▲はこうなっております」(チャンクダウンと拡大質問で展開する)
問題発見(確認)
「なるほど、そうすると問題点はどんなことかな?」⇒「□□だと思うのですが、あまり自信が無いですけど」⇒「いや、いいところを突いているよ」⇒「そうですか…」 (チャンクダウンと拡大質問で展開する)
原因分析
「では、□□の原因は何だろう?」⇒「■■かと思うのですが…」⇒「■■ね、それはわかるけど、他にないかな?」⇒「他には★★も大きな原因かと思います」⇒「うん、そうだね。特に★★がネックになっていると思わないかな?」⇒「そうですね。私もそう思います」(チャンクダウンと拡大質問で展開する)
課題設定
&
行動計画
立案
「問題は□□で、原因は■■と★★だと分かった。では、なにをやったら良いのだろう? 君ならどうする?」⇒「ええ。☆☆をやるべきかと思います。今までこういうことはなんとなく避けてきましたが必要と思います」⇒「うん。やはり☆☆だろうな。しかし、どのようにやるかだね」⇒「はい。案はあるのですがもう少し揉まないと」⇒「そう。どんな案?」⇒「ABC作戦の具現化だと思います」⇒「よし、ではそれについて具体的に検討しよう。いつ、どこで、誰が考えるかだね。それを決めよう。君の考えを聞かせてくれ」⇒「来週の企画会議で、メンバーは山田、鈴木、加藤、菊池、私が資料を準備します、司会は課長にお願いしたいのですが」⇒「うん。分かった。私から該当者に連絡しておくので、資料の方は頼んだよ」⇒「はい、承知いたしました」
(チャンクダウンと拡大質問から限定質問へと展開)
フォロー
「途中で何かあったら遠慮なく相談に来てよ」⇒「はい。ありがとうございました」
Ⅷ.コーチングが向かないケース
❖緊急時、非常時
こんな状況のときに「どんなことかなァ」「何が問題なのかなァ」「何故だと思う?」「どうする?」ではない。こんなときは、スピートがものを言う。ああやれ、こうやれと即断即決が良い。
❖新人のようにまだ何も分からない部下
分からないのだから、『君はどう考えているの?』と言ったって、それこそ分からないのだから、新人には『ああやれこうやれ』と指示すべきなのである。
❖意欲も、能力もある部下
デキル部下にコーチングすると、うるさがられるのがおち。
任せることである。これを委任型リーダーシップという。
❖意欲も能力もある部下だが初めての仕事に取組むとき
デキル部下でも初めて取組む仕事となると何も分からないのだから指示することになるのでコーチングの対象外(ただしヒントを与えれば、何かアイデアを出すかもしれない)。
以上のように、なんでもかんでもコーチングなのではない。状況とか、部下の意欲能力のレベルにより対応のあり方を変えねばならないのである。
平常時で、その仕事の経験がある部下がコーチングの対象なのである。
特に、なんでも聞きに来たり伺いをたてたりする部下に対して使ってみて欲しい。
【会長ブログ 「経営の勘所」 第17回】
❖今さら聞けない「コーチング」とは何だ?(第7章)
株式会社日本マネジメント協会東部 会長 大内 光郎
Ⅶ.コーチングプロセスの例
プロセス
質問の例
現状把握
「最近、○〇の状況はどうなっているの?」⇒「まあなんとか」⇒「なんとかって?もう少し詳しく教えてくれないかな?」⇒「ええ、実は現状は●●なんです」⇒「●●ってどんなこと?」⇒「△△ですね」⇒「△△か。具体的にはどんなことかな?」⇒「先日もお話した例の件です」⇒「なるほどね、▲▲については何かないのかな?」⇒「▲▲はこうなっております」(チャンクダウンと拡大質問で展開する)
問題発見(確認)
「なるほど、そうすると問題点はどんなことかな?」⇒「□□だと思うのですが、あまり自信が無いですけど」⇒「いや、いいところを突いているよ」⇒「そうですか…」 (チャンクダウンと拡大質問で展開する)
原因分析
「では、□□の原因は何だろう?」⇒「■■かと思うのですが…」⇒「■■ね、それはわかるけど、他にないかな?」⇒「他には★★も大きな原因かと思います」⇒「うん、そうだね。特に★★がネックになっていると思わないかな?」⇒「そうですね。私もそう思います」(チャンクダウンと拡大質問で展開する)
課題設定
&
行動計画
立案
「問題は□□で、原因は■■と★★だと分かった。では、なにをやったら良いのだろう? 君ならどうする?」⇒「ええ。☆☆をやるべきかと思います。今までこういうことはなんとなく避けてきましたが必要と思います」⇒「うん。やはり☆☆だろうな。しかし、どのようにやるかだね」⇒「はい。案はあるのですがもう少し揉まないと」⇒「そう。どんな案?」⇒「ABC作戦の具現化だと思います」⇒「よし、ではそれについて具体的に検討しよう。いつ、どこで、誰が考えるかだね。それを決めよう。君の考えを聞かせてくれ」⇒「来週の企画会議で、メンバーは山田、鈴木、加藤、菊池、私が資料を準備します、司会は課長にお願いしたいのですが」⇒「うん。分かった。私から該当者に連絡しておくので、資料の方は頼んだよ」⇒「はい、承知いたしました」
(チャンクダウンと拡大質問から限定質問へと展開)
フォロー
「途中で何かあったら遠慮なく相談に来てよ」⇒「はい。ありがとうございました」
Ⅷ.コーチングが向かないケース
❖緊急時、非常時
こんな状況のときに「どんなことかなァ」「何が問題なのかなァ」「何故だと思う?」「どうする?」ではない。こんなときは、スピートがものを言う。ああやれ、こうやれと即断即決が良い。
❖新人のようにまだ何も分からない部下
分からないのだから、『君はどう考えているの?』と言ったって、それこそ分からないのだから、新人には『ああやれこうやれ』と指示すべきなのである。
❖意欲も、能力もある部下
デキル部下にコーチングすると、うるさがられるのがおち。
任せることである。これを委任型リーダーシップという。
❖意欲も能力もある部下だが初めての仕事に取組むとき
デキル部下でも初めて取組む仕事となると何も分からないのだから指示することになるのでコーチングの対象外(ただしヒントを与えれば、何かアイデアを出すかもしれない)。
以上のように、なんでもかんでもコーチングなのではない。状況とか、部下の意欲能力のレベルにより対応のあり方を変えねばならないのである。
平常時で、その仕事の経験がある部下がコーチングの対象なのである。
特に、なんでも聞きに来たり伺いをたてたりする部下に対して使ってみて欲しい。